このページでは、古物市場主(2号営業)とはどのようなものか、古物市場主の許可で出来る事は何があるのか。古物市場とはそもそも、どのようなものかを法令や数字なども交えながら、分かりやすく解説していきます。Q&Aも記載していますので、参考にしてください。

INDEX

1、何故2号営業と呼ばれているのか?

古物営業法2条
2項2号
古物市場(古物商間の古物の売買又は交換のための市場をいう。以下同じ。)を経営する営業
2項4号
この法律において「古物市場主」とは、次条第二項の規定による許可を受けて第二項第二号に掲げる営業を営む者をいう。
参考情報:古物営業法

古物市場とは、古物商の方々だけの間で古物の売買や交換するための市場の事で、公安委員会の許可を受けて、この2号営業を営む者を古物市場主と言います。
古物営業法の2条2項には「1号」、「2号」、「3号」の記載があります。
この古物市場を経営する営業の説明が2号にあります。そのため、古物市場主の事を2号営業と言います。また、この許可の事を2号営業許可と言います。法令的に正しい用語は、古物市場主です
ちなみに1号営業とは古物商(中古小売業者)、3号営業とは古物競りあつせん業者(インターネットオークションサイト業者)の事です。
古物商を営むには
古物商の詳しい解説はこちらをご参照下さい。

2、そもそも古物市場とは何か?

普通の商品は、生産者(メーカー)→卸売り問屋→小売店→消費者の流れで生産者から消費者まで流れます。
しかし、古物商の場合は、どこのラインからも小売店であるリサイクルショップや古本屋などに商品が流れてくる他にはない流通ラインがあります
例えば、リサイクルショップの場合は、消費者(売りに来た方)から古物を購入し、それを新たな消費者(買いに来た方)に売るパターンもあれば、メーカーの在庫を安価に買い付け、それを消費者に売るパターンなどもあります。
古物市場とは、上記の2つのパターンとは違い古物商間の古物の売買又は交換のための市場の事を言います。
古物商の許可を持っている人だけが参加でき、イメージで言うと、マグロ丸々一匹を専門用語を駆使して競り合いしている魚卸売り市場を想像すると良いと思います。あの方々の中に、一般の人が入って競り合いしてたら何かおかしいですよね。それと似たようなもので、古物市場で売買や交換を行うためには、専門家の証である古物商の許可が必要です

生産者(メーカー)→古物市場→リサイクルショップの流れ

古物市場は全国で1000か所以上あり大きな市場には、他の都道府県からわざわざ出張して商品を仕入れている古物商もいます。市場によって違うのですが、入場料を取る古物市場もあれば、売買金額の数パーセントを古物市場主に支払う古物市場もあります。大手の古物市場では、保証金が必要な場合や、入会審査があり各種証明書を求められる市場もあります。そのため、古物商の許可を持っていても、古物市場主の許可を得ないと古物市場に入場する事ができません。開催場所も様々で、自社の一室でやっている古物市場主もいれば、ビルのワンフロアーを借り切って行う場合や公民館などで行う場合など様々です。

◎まとめ

古物市場とは、古物商の間の売買や交換を行う場所
取り引きするには、古物商の許可が必要
古物市場主の許可がないと入れない

3、古物市場主の許可があると何ができるのか?

2、そもそも古物市場とは何か?では古物市場の説明をしました。この古物市場を開催するために必要な資格がこの古物市場主(2号営業)の許可です。

何故許可が必要かというと、古物商の間で売買や交換を行うため、盗品や偽物などが紛れ込んでいる場合もあります。古物市場主には、それらを注意監督する義務も課せられています。適正な取引を行うために、古物市場の古物取引に必ず責任者を配置しなければならなかったり、参加した古物商の名簿を作成したりしないといけません。

収入はどの部分かと言うと、入場料などの収入や買い歩・売り歩と呼ばれる参加者からの手数料です。手数料も市場主が独自で決める事ができ、商品が売れたらその金額の5%、買ったらその商品の金額の3%など自由に決める事が出来ます。
要するに、古物市場主とは、古物市場を古物商に取引の場として提供し、その取引を監督し、円滑に行う事で、入場料、手数料等をもらう形態の職種です
古物商と根本的に違うのは、場所の提供や管理を行うだけで、売買に参加しません。

自分の土地を古物市場主に貸して、古物市場を開催する場合も2号許可は必要?

この場合は必要ありません。
無料で提供している場合はもちろんですが、室料等を徴収しているが、それが単なる場所代だけで、古物商の間の売買や交換に関与しないような場合は、古物市場主の許可は必要ありません。
例えば、百貨店のワンフロアーを古物市場主が借りて古物市場を開催し、古物商の間でダイヤモンドの取り引きがあったとします。その時、「百貨店のオーナーは、古物市場主の許可は必要か」と考えると必要ありませんね。ここでの論点は、古物商の間の売買や交換の取り引きに関与しているかどうかです。場所賃料(お金)を取ってるからといって、古物市場主の資格は必要ありません。

4、古物市場は多種多様

古物商が多様なので、その古物商が集まる古物市場も多種多様なものになっています。貴金属のみを扱う古物市場、中古自動車のみを扱う古物市場、家電がメインに取引される古物市場等々、色んな古物市場があります。
参加者の古物商も、リサイクルショップ、宝飾店、時計店、盆栽屋、古本屋など色んな業種の会社や個人事業主の方が参加されます。

古物市場への参加の流れ

古物市場はそれぞれ独自の特性があり、参加費や手数料なども様々です。例えば、参加費は1万円ですが、売り歩や買い歩という手数料が掛からない古物市場。参加費は無料だが売買した総額の10%の金額を手数料として古物市場主に払らう仕組みの古物市場もあります。
入会審査があり、入会金や保証料が必要な古物市場もあれば、保証料など必要なく参加が出来る古物市場もあります。

古物商の許可さえあれば、古物市場に参加できるのでしょうか?

古物商の許可を取得する時に、行商をする事を公安委員会に許可して貰っていないといけません。古物商許可証を開いてみて、行商の欄「する」・「しない」の所の「する」に丸が付いてあれば参加できます。

自分は古物商許可証を持ってる。従業員を代理で古物市場に行かす時は、許可証はいるのか?

古物商許可証はいりませんが、行商従業者証が必要です。
行商従業者証は、このような形のものです。

行商従業者証
行商従業者証

手作りでも大丈夫ですが、寸法などは決まっています。それを従業員に携帯させないといけません。2000円程度で行商従業者証を作ってくれる会社などもありますので、自分達で作るのが面倒な場合はそれらを利用するのもご検討ください。
また、行商従業者証を持った代理人だけの参加はダメという古物市場もありますので、参加条件をしっかり確認しましょう。

古物市場の1日の流れ

それぞれの古物市場によって違いますが、ある古物市場の参加前から終わりまでの流れを書きます。

・STEP1 参加前

パソコン前で電話予約する男性古物市場によっては、電話予約、WEB予約をしておかないと当日に入場できない古物市場もあります。野外で行われる古物市場の場合は、雨天中止になる事もあります。雨天の判断は誰が行い、中止の連絡はどうなるのかなども確認しておきましょう。

当日参加が可能な古物市場もありますが、しっかりと参加要件を確認しておきましょう。また駐車場がない古物市場もありますので、近隣の駐車場なども調べて行く事にしましょう。

・STEP2 当日の受付

古物市場の受付の様子受付で入場料を支払います。自分の番号が書いた番号札や市場案内や利用規約や当日のタイムテーブル等を貰います。受付からオークション開始までに時間があるので、しっかりと利用規約とタイムテーブルを確認しましょう。

古物市場に入場するためには、古物商許可証或いは行商従業者証が必要です。いくら顔見知りだからといっても、忘れると入場できません。古物市場主側もしっかりとチェックしないといけない決まりになっていますので、確実に持参しましょう。
受付の時間が厳格に決まっており、遅れたら入場できない古物市場もあります。そのため時間に余裕をもって会場に着いておくようにしましょう。

・STEP3 オークション開始

冷蔵庫のオークション進行役の方が出てきます。ここでも注意事項などの説明があります。注意事項の説明が終わると、オークション開始です。進行役が始まりの値段を適示すると、商品が欲しい参加者が購入価格を各々言います。最終的に一番高額の価格を付けた方が落札者となります。この時、古物市場主関係者が番号や落札金額をしっかりと記録しています。このような競りが何度も繰り返される。

古物市場によっては、活気があり大声を出さないと進行役に聞こえない場合があります。
テンポがとても早く1品のオークションの落札が10秒程度で決着する古物市場もあります。落札したい商品は何か、どれぐらいの予算まで容認できるかしっかりと確認しておきましょう。テンポが早すぎて1品も落札できずに帰る初心者の方もよくいます。
間違いがあってはいけませんので、しっかりと自分の落札した商品と落札価格をメモするようにしましょう。

・STEP4 オークション終了 精算~終了

オークション精算の内訳精算場所にて、代金・手数料の支払いを行い、商品を受け取ります。商品によっては、古物市場主関係者が商品を車等まで運んでくれる事があります。当日に搬送しないといけない、後日取りに来る事が可能などのルールも古物市場によって違います。

高額の商品が出回る古物市場でも現金のみ(カード不可)など、古物市場によってルールが違いますので、しっかりと事前に確認しておきましょう。
商品を受け取った時に問題などがある場合は、古物市場主に言わないといけません。また、自分が落札した商品と受け取る商品が一致しているかをしっかりと確認しましょう。

ざっと書きましたが、このような流れです。100名以上が参加する古物市場もあれば、小ぢんまりとした10名程度の参加者の古物市場もあります。

◎まとめ

入場時には、古物商の許可証或いは行商従業者証が必要
古物市場主に支払う手数料と商品代は別
商品に問題や不具合がある場合はその場で言う

5、古物市場主(2号営業)に関連する数字

古物市場主許可数

古物市場主許可数のグラフ このような数字になっています。ご覧の通り、微増微減を繰り返しています。
古物商(1号営業)は、毎年3000件程度増えるのに対して、古物市場主(2号営業)はほとんど増えていません。個人事業で古物市場を経営するのが難しい事が顕著に表れています。

リユース市場における業者間オークション

リユース市場の規模は、2014年で1兆9908億円、2015年には2兆596億円と2兆円を超える産業になりました。その中において、業者間オークションの規模は2014年に1672億円、2015年に1727億円と古物市場主の許可数がぼぼ横ばいですが、1年間で55億円も取引額が増えるなど、成長産業と言えるでしょう。
特にブランド品市場においての業者間オークションの取引額は、2014年に1009億円だったものが、2015年には1256億円にまで増え、約250億円も増えています。
衣類・服飾雑貨市場においての業者間オークションの取引額も、2014年の9億円から17億円へとほぼ倍増しています。

終わりに

古物市場主(2号営業)は、古物商(1号営業)以上に準備が大変です。古物商の間を取り持つ大切な仕事なので、責任が重大です。参加者の古物商同士のトラブルなどにも対応しなくてはなりません。さらに法令以外にも、「古物営業関係法令の解釈基準等について」などもしっかりと読み込まなくてはいけません。余りにも多くの商品に手を広げると、中々難しいので、商品をしっかり絞る事が大切でしょう。